【児童文学】小学生も大人の楽しめる!日本人作家の描くファンタジー6選!

日本人が描く児童文学ファンタジー6選
gigi
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現実世界にちょっと疲れちゃったときに手に取ってほしいのがファンタジー。読みやすいのに心揺さぶる、おすすめの児童文学ファンタジーをご紹介します。

ファンタジー小説」―。

いつもの日常生活とはかけ離れた世界感にワクワクする!ファンタジー小説の虜になってしまっている方も多いのでは?

じつは筆者もファンタジー小説が好きな人のひとり。

世界中で多くのファンタジー作品が出版されている中で、今回は、日本人作家さんが描くファンタジー小説だけに厳選して、心温まる作品から、のほほんとした世界感のもの、そしてちょっぴりダークな作品まで、子供から大人が読んでも面白い、筆者おすすめの6作品をお届けいたします!

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リリコは眠れない


出典:あかね書房

作:高楼方子
画:松岡 潤
あかね書房ー2015年初版
1200円+税

主な登場人物

  • リリコ…主人公。小学五年生の女の子
  • スーキー…リリコの大親友で、突然外国に引っ越してしまった
  • モル…病弱な兄
  • ウララ…容姿端麗な姉

あらすじ

「スーキー!」リリコは真夜中に、部屋に貼ってある奇妙な絵の中に、会えなくなった大切な友達の姿を見つけました。追いかけようとした瞬間、なんとリリコは絵の中へ!

汽車に乗り、大切な友達を追いかけながらふしぎな旅を続けた先にリリコが見たものとは…

「高楼方子ワールド」が絶妙に組み込まれたリリコの成長物語

「リリコは眠れない」は、ただの夢物語ではなく、リリコ自身の冒険であり、成長物語です。

絵の中の幻想的な世界の出来事と、その世界で出てくる不思議な人物や景色。繊細なリリコの心理描写が細かく描かれた作品でもあります。

誰しも、学生の頃には仲の良かった友達が引っ越しをしてしまって会えなくなってしまったという経験をしたことがあるのでは?最後はホロッと涙が出てしまうような、心温まるおはなしです。

岸辺のヤービ


出典:福音館書店

作: 梨木 香歩
画:小沢 さかえ
福音館書店ー2015年初版
1600円+税

主な登場人物

  • ウタドリ先生…物語の語り手。寄宿学校の先生
  • ヤービ…ヤービ族の男の子。人間とお話をすることができる
  • セジロ…ヤービ族の女の子。ヤービのいとこで、あることがきっかけで食事を摂らなくなる
  • トリカ…ベック族の女の子。セジロの憧れ

あらすじ

「マッドガイド・ウォーター」にボートを浮かべて、レモネードとサンドイッチをお供に読書をするのが趣味なウタドリ先生は、いつものようにボートの上でのんびりしていました。

ところがある日、岸辺に目を向けると、ネズミのような小さい生き物「ヤービ」↓に出会います。


出典:福音館書店

蜂を操ることのできる「ヤービ族」と、タガメのストローをつくって生活している「ベック族」。ウタドリ先生はヤービを通じて岸辺に住む小さな生き物たちのことを知っていきます。

日本版ムーミンのような世界感

「岸辺のヤービ」は、ちょっとムーミンに似ているような世界感のおはなしです。

心優しくてとても勇敢なヤービと、ヤービの家族やお友達とのやりとりはのほほんとしていながらも、じつは、自然環境の生態系が崩れて、違うところからやってきた色んな生物が入り込んでしまっている現代を象徴するような描写が、ファンタジーの世界感に絶妙に組み込まれています。


出典:福音館書店

そして、小沢さかえさんが描くヤービたちの挿絵の可愛さ↑

まるで本当にいるのでは?と思ってしまうほど、挿絵と物語の世界感がマッチしていて、読んでいるのがとても楽しくなりました。

そして、この作品のキーとなるのが「ミルクキャンディー」。これを読むときっとあなたもミルクキャンディーが食べたくなるはずですよ♪

裏庭


出典:理論社

作:梨木 香歩
理論社ー1996年初版
1500円+税

主な登場人物

  • 照美…主人公。思春期の女の子
  • 純…照美の弟で身体障害者。あることがきっかけで亡くなってしまう
  • おじいちゃん…友達のおじいちゃんで、照美が唯一心を開いている存在
  • レイチェル…昔バーンズ屋敷に住んでいた姉妹の姉
  • レベッカ…レイチェルの妹。病弱で亡くなってしまうが、「裏庭」ととても関わり深い人物

あらすじ

丘の麓(ふもと)の「バーンズ屋敷」に何か秘密があることは、当時その辺の子供なら誰でも知っていた…。

照美の両親は共働きで、帰ってくるのも夜遅くなってからでした。特に照美の双子の片割れであった純が亡くなってからというもの、両親は照美に関心を抱かなくなっていました。

そんな照美が唯一心を許せたのが、友達のおじいちゃんでした。

ある日おじいちゃんが、バーンズ屋敷のことを話してくれました。

昔、バーンズ屋敷にいたレイチェルという女の子ととても仲が良かったこと、レイチェルの妹のレベッカが病弱であったこと、そしてバーンズ屋敷の裏庭のこと…。

そして照美はあるふとしたことからバーンズ屋敷の裏庭へと入り込んでしまうのです。

日本ファンタジーの最高峰

日本の児童文学の中で、ここまでファンタジーの世界感を味わえる作品はなかなかない!と思えるほど、ある意味衝撃的な作品が「裏庭」です。

例えるならば、「はてしない物語」と「不思議の国のアリス」を混ぜたような世界感の物語です。

物語後半はダークなシーンが多く、読み終わった後は少し恐怖の余韻も残るほど。

現実の照美が感じていることがそのまま裏庭の世界へとリンクしていく感じと、同時に現実世界での出来事が重なっていく感じに、きっと読む手が止まらなくなるはず!

ルリユール


出典:ポプラ社

作:村山 早紀
ポプラ社ー2013年初版
1500円+税

主な登場人物

  • 瑠璃(るり)…主人公。たまに不思議なものの気配を感じることのできる女の子。夢遊病のくせがある
  • おばあちゃん…瑠璃のおばあちゃん。沖縄出身で沖縄料理のお店を営んでいる。幽霊や妖怪と話すことができる
  • クラウディア…本の修復師。ルリユールのお店の主人

あらすじ

瑠璃は沖縄風の料理を出す食堂を営んでいるおばあちゃんの家へと向かいました。

おばあちゃんは沖縄出身で、幽霊や妖怪とお話ができる一族のひとり。瑠璃は家族の誰よりもおばあちゃんに似ていて、たまに不思議なものの気配を感じることがありました。

おばあちゃんの家に着くと、電器屋のおじいさんから、おばあちゃんが階段から落ちてケガをして、しばらく入院をしなければならなくなったことを聞きました。

夜になってからひとりで眠りについたと思ったら、瑠璃は気が付いたときにはひとりで外を歩いていました。

ゆらゆらと歩くうちに、知らない場所へとたどり着きます。そこは石造りの大きなお屋敷でした。そしてそこには燃えるような赤い髪をしたクラウディアと名乗る女性がいました。

クラウディアさんは本の修復師(ルリユール)だったのです。

本の修復と交わる感動物語

どんなに破損がひどくても、魔法のようにきれいな製本に仕立て上げる修復師のクラウディアさんと、それを手伝う瑠璃。

作品の中に、亡くなってしまった飼い猫が出てくるシーンがあるのですが、猫を飼っている筆者は涙なしには読むことのできない、心温まるおなはしでした。

本の修復には必ず持ち主の気持ちが込められています。本のことを大切にしようと思える作品です。

波うちぎわのシアン


出典:偕成社

作: 斉藤 倫
画: まめふく
偕成社ー2018年初版
1800円+税

主な登場人物

  • フジ先生…フジ診療所の医院長。とても優しい
  • シアン…燃え盛る船から救出された男の子。生まれつき左手が開かない
  • カモメ…フジ診療所で飼われているネコ。語り手
  • ネイ…フジ診療所の看護婦

あらすじ

小さな島ラーラに一軒だけある病院「フジ診療所」のフジ先生は、ある晩、燃えながら港に入ってきた一隻の船から生まれたての赤ん坊を救い出しました。その子の手はきつく握りしめられていて、まるで青色の二枚貝、シアンのようであることから「シアン」と名付けられました。

シアンには特別な力がありました。
それは、「開くことのできない左の握りこぶしを人の耳に当てると、その人がお母さんのお腹にいたときのことを思い出させることができる」という能力でした。

そして、その能力はどんどん広がっていき…

特別な能力を持ったシアンが辿り着く場所は…

のんびりした優しいフジ先生と子供たちとののほほんとした物語が続くかと思ったら一転、シアンの能力がとんでもない方向へと向かっていき、最後はこうなるんだ!という驚きの連続で、一気に読み終わってしまいます。

自分がお母さんのお腹にいたとき、お母さんはどう思っていたんだろう?と思いを馳せてみたくなる作品です。

そしてこっそり注目してほしいのが、登場する料理。

これがとっても美味しそうなんです!ネイの作る料理や、お祭りの時に振る舞われる何が入っているかわからない揚げパン…。思わず食べてみたくなること間違いなし!

二分間の冒険


出典:偕成社

作:岡田 淳
絵: 太田 大八
偕成社ー1985年初版
1400円+税

主な登場人物

  • 悟…主人公。小学六年生の男の子。あることがきっかけでリュウ退治に向かうことになる
  • 黒猫…しゃべることのできる猫。悟に取引を持ちかける
  • かおり…悟の同級生で、とげぬきの持ち主。悟と一緒にリュウ退治に向かう
  • リュウ…なぞなぞが得意なリュウ。解くことができないと子供を老人に変えてしまう

あらすじ

小学六年生の悟は、クラスメイトと一緒に、次の日に行われる映画会の準備をしていました。すると、シートの下からひとつの「とげぬき」が出てきたのです。なんでこんなところにあるんだろう。疑問に思った悟は、保健室にとげぬきを持っていこうとして教室を抜け出しました。

保健室に行く途中、ふいに現れた黒猫に話しかけられます。黒猫は、とげを抜いてくれる代わりに願いをひとつ叶えてやろうと言いました。急に言われて戸惑った悟は「時間をおくれ」と言ってしまったがために、時間を手にいれてしまったのです。

その瞬間、あたりが闇に包まれて、暗さに目が慣れてくるとそこは暗い森の中でした。そしてそこにはさっきまで一緒に映画会の準備をしていたクラスメイトたちがいたのです。しかし、クラスメイトは悟のことを知らない様子でした。そして悟はクラスメイトのかおりと一緒にリュウを倒しにいくことになるのですが…。

一緒にリュウ退治への冒険の旅へと!

日本の児童文学の中でも、日本っぽくない、ファンタジー感の強い作品です。悟とかおりと一緒にリュウ退治の冒険の旅に出かけるのはとても楽しくて思わずワクワクしてしまうはず!

海外作品にはない日本人作家のファンタジーの世界

想像力が豊かな子供から、忙しい現代社会を生きる大人の癒しの時間にもおすすめなのがファンタジー作品。

特に、日本人作家の描くファンタジー小説は、海外の作品にはない「日本らしさ」が垣間見えるものが多いので読みやすいというのが大きな魅力です。

ぜひ、子供と一緒に。また、大人になってから読んでみると意外な発見があるところも児童文学ファンタジーの面白さ!皆さんも児童文学ファンタジーを読んで、子供の頃のワクワクを思い出してみませんか?

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